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日本語で理解するヨガの7つの知恵  ヨガヨム20号掲載

日本語で理解するヨガの7つの知恵  2009年春 掲載

ユキオ / 背広ヨギ

ヨガ発祥の地インドでは、サンクスリット語によってヨガの考え方が後世に伝えられました。サンスクリット語は表音文字で、太古の昔にリシ(*)達が深い瞑想の中で、宇宙を音で表現したものといわれています。それに対して漢字は表意文字といわれ、文字自体が意味を示しています。我々日本人は無意識に日本語を使っていますが、その言葉にはヨガ哲学と共通する考え方が隠されています。そういう意味で日本人は、ヨガの本質を理解しやすい意識を持った民族だと思います。

1) 諦めて真実を知る

「諦める」という言葉の真の意味は、物事をつまびらかに明らかに見るという意味です。ヨガでは、エゴ(自我)による判断せず、ありのままを見つめることの大切さが説かれます。私たちの心は外界の世界に対して、絶えず忙しく様々な判断をしています。その状態ではエゴが活発に活動している為、世界のすべてを受け入れ認識することができず、ヨガの目標である「宇宙と自分をつなげる」ことができません。その為、人生諦めが肝心というように、自分という意識を捨てることで、初めて私たちは宇宙とつながることができ、その時宇宙の真実に触れることができるのでしょう。

2) 一所懸命に生きて静寂を得る

一つの所に命を懸ける時、人は今この瞬間に意識を集中することになります。これにより、ヨガの目標である「心の動きが静止した状態」が生まれます。なぜならば、心(マナス)の動きは時間の流れに関係しているからです。怒りや悲しみは過去からやって来て、不安や心配は未来からやって来るといわれます。ですから、私達がそうした感情に支配されない為には、一所懸命に今に意識を集中させることが必要です。哲学書『ヨーガ・スートラ』は、サンスクリット語の「アタ」という「今」を意味する言葉から始まります。すなわちサマディに至るためには「アタ」が最も大切であることを示しています。

3) 腹をすえて迷いを断つ

日本語には、「腹をすえる」とか「腹を決める」という表現があります。これらは人間の意識と「腹」が深い関係にあることを示しています。「腹」は別な表現で言うと丹田に当たるでしょう。ヨガの練習でも「ムーラバンダ」という丹田の場所に似ている場所に、仙骨と恥骨を閉めてプラナ(気)を留めるテクニックが大切だとされています。これにより意識が覚醒し、真の自分が求めることをするようになり、最終的にはサマディ(悟り)に至ることができるのだと思います。その為にも、迷いのない人生を送れるよう、ヨガの練習を通じて腹がすわった意識を持つことが必要でしょう。

4) 正しい意識で調和を得る

人間社会の争いや混乱の原因は、人間がそれぞれ「異なった自分の立場」を主張し合うことによって生まれるといわれています。漢字の「正」とは、「一」に「止まる」ことを意味しています。ヨガの目指すところは、我々一人一人が内側に持っているアートマン(個我)とブラフマン(宇宙)とを結びつけることです。それがサマディといわれ、その時、人はすべての苦しみが滅び、平安が訪れるとされています。ですから、人間一人一人が自らのエゴによって生じる個々に異なる立場を超えて、宇宙という一つに意識を向けて正しく生きることで、初めてこの世の中に調和と平安が訪れるのでしょう。

5) 想いに囚われず淡々と生きる

「想」とは「心に相対している状態」を示しています。しかし、そうした「想い」を多く抱えると、人間は束縛の中で苦しむこととなります。過去に生じた想いにこだわることで、また新たなカルマを創りあげてしまいます。本来感情とは川の流れのように浮かんでは消えていく存在ですが、それに執着(ヴァイラーギャ)してしまうと、川の流れが滞り、苦しみ(ドゥカ)という濁りが生じてしまいます。ですから、過去に生じた感情へのこだわり、すなわち「想い」を捨てることによって、川の流れが清らかになり、自分が本当に進むべき道が見えてくるのではないでしょうか。

6) 自分を本当に助けるのは自分自身

「助」とは「且つ」と「力」で構成され、2つの力が同時に存在したときに真に助けられることを意味しています。ヨガでは意識を内側に向けることによって、自分の中に存在するアートマンの意識に耳を傾けることが大切だと説かれます。聖典『バガヴッド・ギーター』の中で語られるアルジュナとクリシュナの会話は、アートマンとエゴの会話を象徴していると言われています。それ故、我々が日常生活で悩みや迷いから救われるべく本当の導きを得るには、決して外部に依存した救いを求めるのではなく、意識を内側に向け、自らのアートマンとエゴの2つが、力を合わせることが必要不可欠です。

7) 神の存在を知り全てに輝きを見出す

「神」という言葉は、「示」と「申」という言葉から成り立ち、神とは申し示す存在であることを意味しています。ですから、神とは何らかのご利益を願い祈る対象ではなく、本来我々の前に存在することによって、自分自身そして宇宙を理解するヒントを申し示す存在であることを意味しています。パタビ・ジョイス師は、ヨガの練習をすることで浄化が進み、自らが力強くなると、「観るもの全てに神をみることができるようになる」と言っています。その状態こそが、ヨガの求める「サット(真実)」、「チッタ(意識)」、「アーナンダ(至福)」を得た状態といえるでしょう。

*)リシ・・・本来サンスクリット語で、ヴェーダ聖典を感得した神話・伝説上の聖者あるいは賢者達のこと。インド学では「聖賢」などと訳される。
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プロフィール

ユキオ

Author:ユキオ
学生時代の頃より、東洋思想・インド哲学に親しむ。特にインドの思想家のクリシュナムルティと禅の道元禅師に影響を受ける

1998年 背中の強い痛みの改善としてヨガを始める佐保田鶴治氏、番場一雄氏、アイアンガー氏の著作をもとに毎日自宅にてアーサナの実習を行う。
2001年 綿本彰氏の綿本ヨーガスタジオにて、ハタヨガのアーサナの指導を受ける指導者養成コース上級終了 呼吸法コース終了
2003年 ケン・ハラクマ氏のIYCにて、アシュタンガヨガの指導受ける。IYCアシュタンガヨガ指導者コース終了
現在 IYCにて指導中

昼間は、システムエンジアとして背広を着てます。

問い合わせ・連絡先メールアドレス
asathomaom@gmail.com

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